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tadashiriの日記(仮)

ブラックではないけどつらそうにしている新卒のブログ

40

「40」を観ました。確かトルコとアメリカの合作で2009年の映画らしいです。


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お話としては大金の入ったバッグを中心に三人の男女の運命が交錯するみたいなやつです。なんとなくシリアスで不安なムードの「ロック・ストック&トゥースモーキングバレルズ」(以下ロックストック)みたいな感じがします。明らかにタランティーノ影響受けてる文脈の上にある作品だと思います。

で、僕は先に言っておくと「パルプ・フィクション」は好きなんですけど、ロックストックに関してはめちゃくちゃ嫌いな映画なんです。マンガ的にキャラクターを演出しておいて特にうまく活かさずに使い潰してる感じとか、挙げればキリがないんですが、とにかくいけ好かないと思ってるし、嫌いなんです。

で、この「40」はどうだったかというと、まだロックストックの方がマシだな、というのが僕の評価です。

この二作に共通してダメなところがあって、登場人物の紹介をもっともらしく紹介形式でやってしまう、というのがあるんですね。

まだ、ロックストックは一つ一つの紹介がSEと共に画面を止めて一言解説を入れるというだけ(あの、Vシネとか龍が如くとかでやるやつに近いと思います)なので一つ一つが短いし、ややこしいプロットとキャラクターの説明を作品の中で自然にやるのは難しいってことなのかなと納得できる部分もあるんです。

でもこの「40」は主人公がインタビュー形式で喋る上に、自分の生い立ちとかを話し始めるんですよ。まずね、このシーンがどういうシチュエーションなんだよってのがあるんですけど、一切説明がないんですね。まだ独白ならわかるんですが、相槌すらあるシーンがあったりするんです。

これは「(500)日のサマー」とかでも似たようなシーンあるんですけど、あれはミュージカル風のシーンがあったりするフィクションを押し出した映像だからむしろ合ってるのでありだと思っています。

しかもそのインタビューみたいなので語る自分の生い立ちが、あんまり本編に絡んでこなかったり。いや、絡まないわけじゃないですけど、あんなに尺要らないよねという感じの絡み方ですね。

というかこの映画、メッセージ的にもプロット的にも出来事の因果関係が薄くて、最後の方は一応伏線って言ってますけど、こんなの伏線じゃねーよ!ってのをわざわざ拾って伏線っぽくしてる感じというか、伏線そのものが本編と関係ないんですね。で、これは実はメッセージ的にこういう意味があるんですよって言われてもちょっと納得できないんですよこれ。お話としてポッと出過ぎるので。


あと、もう一つ嫌いなところがあって。ハンディカメラでユラユラしながら追っかけるカメラワークが多くて、気持ち悪かったり。緊張感出したいのは分かるし、演出的に間違いじゃないのも分かるんですが、それって幅がないよなって。

あとBGMの使い方が全体的にCMっぽくて、ダサいんですよね。これも演出的に似通っていて、それなのに曲だけがコロコロ変わるからダサいんですよ。サントラ買って!みたいなこれ見よがし感があって。

最後にちょっとだけ褒めると、役者の顔には全体的に凄く趣があって良かったです。あとイスタンブールの街並みは良かった。ただ、それだけ。

ロックストックは嫌いな映画ですが、この「40」ははっきり言って駄目な映画だと思います。脚本は散らかってるし引き出しは少ないし。


こんなに思いっきり映画の感想文書くつもりはなかったので、何やってんだろうと我に返っています。ところどころ直すかもしれません。



追記

主人公の一人の看護師の女、一番生活水準まともそうなのに、すぐに犯罪に走り過ぎなのでは。というか、あれじゃ流石に腐れ外道では。

あとそこ含め、全体的に「叶わない夢を追う馬鹿」が主人公の物語なのに、それを本当に作り手が馬鹿にしながら作ってるように見えちゃって、つくづく不愉快な映画だと思います。