tadashiriの日記(仮)

つらそうにしている、人

日記を書くつもりが『EA Sports UFC3』について書いていた

 血が流れているのがはっきりとわかる。今あるこの体の不調を一言に表すと、そういった表現になるだろうか。手先や、足先に血が流れていること、それが感覚としてありありと感じられて、落ち着かない。眠気はあるのだが、ほんの一、二分として目をつぶっていることができない。カフェインの摂り過ぎかもしれない。夜、友人とファミレスで粘ったのだが、そういえばアイスティーをずっと飲んでいた気がする。しかし11時前辺りに飲んだアイスティーがこの時間まで残らなくても、いいだろうと思う。いつもならば、昼休憩前に摂ったコーヒーが後半の仕事までもった試しはないのに。

 発達障害の人間の性質としてpopular(昔英和辞典で引いたら『人気のある』と出た)であるところの過集中に近い落ち着きのなさでもあると思う。明日が仕事なのに、こうして筆をとり(こういった言い回しを比喩表現という)毒にも薬にもならなそうな、ほとんどの人間にとって知らんがなといった内容のテキストを生産していること自体、あまりいいことでもなかろう。辞めることの決まっている仕事だから、この際どうだっていいような気もするけれど。とにかく変に気力があって、快適な入眠の邪魔で仕方ない。

 あるいは、この体調不良の原因は、将来あるいは直近の未来への不安であるかもしれない。そもそも仕事を辞めるのだし、次の仕事も決まっていないのだから、仮に寝られないのであっても、僕は今求職関連の書類作成等に追われていて然るべきだ。求職者だってこんぐらいやったって構わないだろうだいたい怠惰に不寛容な考え方は怠惰なものにとって単なる自家中毒の素でしかないのだという気持ちはある。けれど、僕はさっきまで『EA Sports UFC3』(以下、『UFC3』)に興じていたのだった。ということはやはりこんな文章を書いている場合ではないのではないかと思う。思うけれども、折角言及してしまったのだし、今しがたPS STOREで開催されているホットウィンターセールでなんと1000円以下で売られていて、多くの読者にとっては今知るべきトピックのなのだから、軽く補足をしておこう。UFCとはおそらくはアメリカ最大の格闘技団体で、『UFC3』はその団体の実在選手や実際の実況音声等が登場する、MMAを題材にした格闘ゲームである。他の対戦格闘ゲームにない渋くてとにかく本当に痛そうな挙動と、コントローラの持てるボタンを全て使ったおよそ正気とは思えないほどの複雑な操作(開発者は手と脳が人間の倍の数あると思う)が生むシビアな攻防が魅力的な作品だ。

 ガードは上段と下段の使い分けがあり(ずっとガードしていると崩されたりする)打撃も左右のパンチとキックで四つのボタンを使用しトリガーを使ってジャブやフックを打ち分け、グラウンドもマウントだの袈裟固めだの異様に種類があり、しかも常に反射神経を問われるため、こんなん無理だろという気持ちになる。だが、この「相手の動きに対して思うように体が動かない」感覚こそがまさにスポーツという感じで、とてもいい。反射神経が求められるゲームだが、試合の経過に対してだんだんとキャラクターが動けなくなる、そもそもスタミナが切れたりクリーンヒットの後はろくに動けないため、テクニックやアイデアでどうとでもなるところがある。ゲームをやるたびに身体能力の衰えを感じる人にもおすすめである。

 実在選手とブルース・リー(他の実在選手がややのっぺりしているのに対して異様な再現度のグラフィックに震えてほしい、DLCだけど今買うと無料で入手できる)が殴り合うカオスや、選手育成モードの「ゲーム生配信をして、ツイッターに告知したところファンから「いや、遠慮しておくわ」とリプライされる」など、ディテールが細やか故にややシュールになってしまう辺りも魅力だとは思う。

 育成モード(正しくは『キャリアモード』という、パワプロの『サクセスモード』みたいなもん)もだいぶ良くなってきたと思うし、普通におすすめしたい。こういう枝葉の話はいいから、YouTubeで動画でも見てもらって、少し興味湧いたらシュクメルリ鍋定食ぐらいの値段で買えるからすぐ買うといい。いい加減寝る。おやすみ。